2008年愁介誕生日企画・独占インタビュー ...3

────そ、そう言って頂けると、助かります。あの、それでは気分を変えて。プライベートで乗っている車はありますか? シボレーの4代目コルベットがイメージに合う、という意見もありましたが……
「ヘッポコ作者が EXTRAで書いてるだろ。俺の愛車は国産車。車種は、ホンダのインテグラTYPE-Rだ」

 
────セレブな人は、よく外車を好むと聞きますが?
「俺は日本人だぞ。なんで外国企業の売り上げに貢献しなきゃいけねぇんだよ」

 
────はあ、変わってますね。高い外車を買うことで、税金対策してるとか聞きますけど?
「車は走ればいいだろ。それに自分の趣向を交えて買って乗れれば、それでいいじゃねぇか」

 
────なるほど、そういうお考えなんですね。では、プライベートで行ってみたいところとかはありますか? 
「北極か南極」

 
────本気でおっしゃってます?
「とりあえず、俺がエインズワースの総帥と分からないようなところへ行きたいだけだ。北極南極は、極端に言えばそういうところだからな。まぁ南極なんかは、かなり人が入り込んじゃいるが」

 
────でしたら、アマゾンの奥地とかは? 未開の土地もまだあるという話ですよ?
「熱帯雨林は嫌いだ!」

 
──── そ、そうですか(結構難しい人のようだ)。えっとでは、響子さんと一緒でしたら、どこに行きたいですか?
「響子の行きたい場所でいい」

 
────はぁ、恋人想いですね。では響子さんを連れて行きたいところは?
「仕事に邪魔されないところだな」

 
────そういう場所があるんですか?
「あると言えばある。だが、ここで言うとあいつらに分かっちまうからな。秘密だ」

 
──── いつか書かれると思います? そういうエピソードが
「本編に入るとは聞いてねぇがな。多分あるんじゃねぇの? なけりゃ書かせるだけさ」

 
────ではその時を楽しみに待つ、ということにしまして。響子さんの話題が出ましたので、ついでにお伺いしますが、響子さんと飲み比べたら、勝てる自信ありますか?
「……五分五分ってところだな」

 
────そんなに響子さんは強いんですか!?
「師匠の話じゃ、泥酔して店に入ってきたくせに、ジャックダニエルを2杯で飲んだ後、ラムを1杯飲んで、最後に上等のウォッカを3杯、全部ショットグラスで空けたらしい。んで、酔い潰れたんだと。その間、しっかり師匠の話を聞いていて、受け答えもしっかりしていたらしいぜ。本人は記憶にないらしいがな」

 
────す、凄いですね!
「響子と飲み比べるんだったら、洸史も交えた方が面白いと思うぜ。あいつも強いしな」

 
────小説を読むと、そう書かれていますね。では、お酒に関してもう一つ。あまりお話したくないかもしれませんが、もしバーテンダーになっていたら、その腕前はいか程でしょう?
「軽量カップなんか使わなくても、上手いカクテルが作れる。オリジナルのもすぐに作れるぜ。レシピを考えるのは、面白ぇからな。あの師匠が、太鼓判押してくれたしな」

 
────それは、是非響子さんに作って差し上げているところを、拝見したいですね! それと関連するかもしれませんが、これからしたいことはありますか?
「決まってる。とっととエインズワースの総帥を引退して、俺のホテルでバーテンをやる! それしかねぇだろ」

 
────(ねぇだろ! と言われても、答えることは出来ませんが…)あーえと、では密かな野望はあります?
「……(しばし考え込むようにして)エインズワースをぶっ潰そうと思ったことがあった」

 
────は!? 出来るんですか? そんなこと!
「総帥だったら出来ねぇこともねぇと思ったんだが、組織に不利益なことをやると、査問委員会が素っ飛んでくることが分かったんで、その野望は潰(つい)えた。あれだけデカイ組織になると、総帥や直接運営に関与する幹部を監視するセクターがあるんだぜ」

 
────大国並の組織なんですね
「組織の規模では勝てる企業はねぇだろ。国としても、エインズワースには逆らえないんじゃねぇか? 何しろ、世界中の企業は大抵エインズワースの資本で動いてるからな」

 
────ますます凄い組織ですね。でも、どうして潰そうなんて考えたんですか?
「組織がなくなれば、総帥でいることもねぇだろ」

 
────たったそれだけで!?
「(溜め息をついて)そうしたくなるくらい、俺には苦痛だったんだよ。総帥の仕事は。碧の世話にもなったしな。あの時は半年間セシルが総帥代行をしていて、俺は日本で静養していた。その後、セシルの計らいで日本に本部を置くことが出来て、だいぶ楽にはなったがな。総帥の出身国に本部を置くのは、初めてだそうだ。東洋人が総帥のなるのも初めてだったからな、そうさせてもらえたのは、少しは恵まれていたかもしれねぇが……」

 
────本編でマギーさんが、「風当たりがきつい」ということをおっしゃっていましたが、歳が若い、というだけではないんですね
「東洋人、それも日本の若造にあれこれ指図されるのは、プライドが刺激されるんだろ。俺は、いい迷惑だがな(最後に、また深い溜め息)」

 
────た、大変なんですね
「もうあまり考えないようにしてる」

 
────ちなみに、総帥としての仕事というのは、どういうものがあるんですか?
「基本的には人と会うのが仕事だ。後は、最終的な決裁だな。だが、組織がデカイんで、必然的にサインする書類の数は大量になる。この世界ネットの時代に、紙の書類にペンでサインだからな。セキュリティー面では、それが一番安全らしいが。お陰で俺の仕事は増えることはあっても減ることはねぇ。だから、今は秘書のレオンとマギーには俺の代行として決裁出来る権限を与えてある。ヒューズはその辺、石頭で融通が利かねぇから、何でもかんでも俺に決裁させてたがな。あの二人なら間違いないし、少なくとも俺が一人で決済していた時より、執務はスムーズに動いている」

 
────なるほど、部下を信頼しているですね
「そうでなきゃ、総帥なんか出来ねぇよ。秘書たちは俺が自分で選んだ、他の幹部スタッフもだ。信頼してない奴を選ぶなんてバカなことする訳ねぇだろ。どっかの国の首相は、派閥なんかに気を取られて大臣を選んでるから、足を引っ張られて散々な目に遭うんだよ」

 
────あの……それってこの国のことですか?
「それ以外ねぇだろ。俺から見りゃ、アホなことをしてる奴が多い」

 
────えっと……今の発言載せちゃいますが、よろしいですか?
「構わねぇよ。あいつらに俺をどうこう出来る訳ねぇからな」

 
────つ、強気ですね
「事実だ」

 
────はぁ……(さすがに『俺様』です)。えっと、他に人と会うのも仕事だとおっしゃってましたが、これはスペイン国王と会談したり、ということですか?
「そうだ。まだ総帥になって3年だろ。しかも1年目の後半は日本に引っ込んでたから、まだ俺の顔と名はそれ程知られていない。あと1〜2年は、厳しい状態だろうな」

 
────そうおっしゃる、ということは、もう吹っ切れたのですか?
「仕方ねぇ。エインズワースが潰れれば、世界情勢は崩壊する。それはな……世界をドンゾコに突き落とした男、なんて後ろ指を差されるのは、御免だからな」

 
────ちなみに、今までどんな方とお会いになりましたか?
「ヨーロッパ各国の国王と一度は会ってる。イギリスの女王もだな。エインズワースの本拠地はイギリスだから、総帥を継いだ報告で宮殿に行った。各国の大統領や首相、ローマ法王にも会った」
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